ひき逃げの対処法は?加害者不明時や無保険時の対応も解説

轢き逃げのイラスト

ひき逃げに遭ってしまい、事故の加害者が分からない場合、「治療費や慰謝料などはいったいどうなるの…」と不安を抱える方も多いでしょう。

しかし、昨今はひき逃げ加害者が捕まるケースが多く、令和3年のデータでは検挙率は70%を超える数値となっています。泣き寝入りするケースがかなり少なくなっているのは、不幸中の幸いだと言えます。

この記事では、ひき逃げ事故にあった場合にできる対策や、加害者が見つからなかったり、無保険だったりする場合にはどうするべきか?についても解説しています。

事故にあったにも関わらず損をしないよう正しく対処し、怪我をしっかりと完治させましょう。

 

ひき逃げ・轢き逃げとは

交差点で交通事故に遭う女性

ひき逃げとは、人の死傷をともなう交通事故が起きた際、車両の運転者が、道路交通法に定められた必要な措置を講じずに事故現場を離れる行為を指します。

事故の加害者が特定できている場合、被害者は加害者の自賠責保険や任意保険を用いて治療を受け、慰謝料を受け取れます。

しかし、加害者を特定できない場合、被害者はこれらの保険を使った損害賠償請求ができません。

ひき逃げに遭い、加害者が特定できない場合には治療費は全額、被害者が払わなければならないのでしょうか。

以下では、ひき逃げに巻き込まれた被害者が活用すべき保険や保障手続きを詳しく解説します。

 

ひき逃げ事故は「人身傷害保険」でカバーできる

交通事故の際の加害者・被害者の費用

 

ひき逃げ事故の加害者が特定できない場合、もしくは無保険だった場合、怪我の治療費は被害者本人が負担するのではないかと不安ですよね。

自家用車をお持ちの場合、自動車保険に付帯できる「人身傷害保険」が活用できます。

人身傷害保険とは、自動車の事故によって自分や同乗者が怪我や死亡してしまったときに、過失割合に関係なく実損額に応じて被害額が支払われる保険です。契約条件によっては、車外事故でも補償の対象です。

人身傷害保険には、以下のメリットがあります。

 

  • ・過失割合に関係なく実損分の保険金が支払われる
  • ・示談交渉を待たずに保険金が支払われる
  • ・歩行中、自転車搭乗中の事故も補償対象となる
  • ・人身傷害保険のみ使用した場合、等級は下がらない

 

これらのメリットから、自家用普通乗用車の人身傷害保険加入率は81.9%と非常に高く、多くの方が自動車保険に付帯させています。

人身傷害保険に加入している場合は、ぜひ活用して治療費の自己負担を減らしましょう。

 

人身傷害保険の請求手順

交通事故に遭い電話をする女性

実際に人身傷害保険を請求する場合、どのような手順を踏むのでしょうか?

交通事故発生から人身傷害保険金を受け取るまでの流れは、以下のとおりです。

 

  • 1.交通事故発生
  • 2.警察に連絡
  • 3.保険会社に連絡
  • 4.整骨院などで治療
  • 5.保険会社に必要書類や領収書を提出
  • 6.保険会社から保険金受け取り

 

交通事故の被害に遭ったら、すぐに警察に連絡すると同時に、加入している保険会社にも連絡し、事故被害を報告してください。事故処理が完了したあとで、交通事故証明書の発行を忘れずにもらいましょう。

事故発生報告から数日中に保険会社から書類が送付されます。必要事項を記入し、領収書等を揃えて、保険会社へ提出しましょう。書類が受理されると、保険会社から必要額の保険金が支払われます。

人身傷害保険に加入している場合は、確実に請求手続きを行い、保険金を受け取りましょう。

 

人身傷害保険に入っていないときは?政府保障事業制度の活用

人身傷害保険に入っていなかった際の費用

「自動車保険に人身傷害保険を付帯していなかった……」そのような場合は「政府保障事業制度」を活用して、治療費の自己負担を軽減しましょう。

「政府保障事業制度」とは、加害者の自賠責保険から保険金を受け取れない被害者を救済するため政府が設けた保障であり、加害者に代わって政府が立替払いをする、最低限の救済制度です。

自賠責保険とは異なる点として、政府保障事業制度は被害者を救済したのち、政府が立て替えた分を加害者に求償します。

 

政府保障事業制度の請求手順

政府保障事業制度の活用の流れ

交通事故が発生し、政府保障事業制度を活用する場合、補償金を受け取るまでの流れは、以下のとおりです。

 

  • 1.交通事故発生
  • 2.警察に連絡
  • 3.保険会社に連絡
  • 4.整骨院などで治療
  • 5.保険会社に必要書類や領収書を提出
  • 6.保険会社から保険金受け取り

 

加害者が特定できないもしくは無保険の交通事故に巻き込まれたら、人身傷害保険の請求時と同様に、まずは警察へ連絡をします。そして速やかに、病院や整骨院で怪我の治療を受けましょう。

平行して、政府保障事業制度の請求手続きへと入ります。損害保険会社の窓口で事故の概要や政府保障事業制度の活用を相談しましょう。

必要書類が一式用意された「請求書類一式」を入手し、治療が終了後、必要書類を揃えて損害保険会社の窓口に提出しましょう。

提出した書類は、自賠責損害調査センター保障事業部の調査を経て、政府(国土交通省)に送られます。ここで最終的な審査が行われ、金額が決定すると、損害保険会社から支払いが行われます。

政府保障事業制度を活用する場合は、上記の流れで請求を行い、補償金を受け取りましょう。

 

人身傷害保険と政府保障事業制度の違い

人身傷害保険と政府保障事業制度の特徴を解説

ここでは、人身傷害保険と政府保障事業制度の違いについて解説します。

それぞれの特徴をまとめると、以下のとおりです。

 

人身傷害保険 政府保障事業制度
概要 自動車事故で自身や同乗者が死傷した際、損害額を補償する保険 加害者が不明や無保険の交通事故被害者を救済するための政府保障制度
内容 過失の割合や加害者が特定されているか否かにかかわらず支払われる 法定限度額の範囲内で、保険金の給付や損害額の補填が行われる
請求先 自身が加入する自動車保険会社 全国の損害保険会社
その他 支払いまでの時間が相対的に短い自賠責保険を超える補償になる政府保障事業制度よりも手厚い 支払いまでの期間が相対的に長い受け取れる金額が少ない場合がある手続きが多い

 

なお、人身傷害保険と政府保障事業制度は、どちらか一方のみ請求できます。請求を行う際は、注意しましょう。

 

岡崎市の交通事故治療はドリーム接骨院へ

交通事故で負ったむちうちを治療する女性

ひき逃げの被害にあってお困りの方、「この痛み、治るのかな……」と不安な方は、ぜひ岡崎市のドリーム接骨院へお越しください。

ドリーム接骨院では、高い専門性とさまざまな治療法を駆使し、これまで数多くの交通事故に遭われた方の治療を行っています。

むち打ち症など、神経の乱れもオーダーメイドで治療ができるほか、複雑で難しい交通事故後の手続きや保険会社とのやりとりも、丁寧にサポートします。

交通事故による怪我や痛みをしっかりと完治させ、明るい生活を取り戻しましょう。