注意!交通事故による「むちうち症状」の伝え方

追突事故

 

初めて追突事故に遭った場合、突然のことでオロオロしてしまいますよね。事故直後は、警察を呼んだりしてバタバタ過ぎていき、どこも痛みがなかったのに…。事故から数日後、「首がガチガチに固まって、痛い!動かせない!」なんてことが起こったりするのがむちうち症です。

必ず早めに病院(救急や整形外科)へ行って、事故に遭った初診として受けてください。後々、治療費を相手側の保険会社に請求するためにとても大切です。そして、この時に最も重要なのは、「むちうち症状の伝え方」。

治療費を含む慰謝料にも大きな影響がありますし、治療期間の打ち切り、痛みが取り切れない場合の後遺障害の認定審査時など、上手く症状が伝わっていないと、本当は得られた治療期間や慰謝料を失ってしまうことが多いからです。

ここでは、本当に痛みがあるのに治療を続けられないという状況にならないよう、医師に上手く症状を伝える方法をお伝えします。

 

整形外科で医師に症状を伝えるのがなぜ重要か?

 

診察を受ける男性

むちうち症は、治るまでの期間に個人差があります。数カ月〜1年以上かかってしまうこともあるのです。ですが、相手側の保険会社から、「一般的には、2~3カ月で治るので、そろそろ治療は終わりになります」と勝手に治療の打ち切りを通告される場合があります。

本来、治療を続ける必要があると診断するのは、医師です。とりわけ、診断書に書かれている内容が非常に重要ですそのため、あなたの症状が曖昧に医師に伝わってしまい、「かなり緩和している」「これ以上の改善は見込めない」などのようなことが書かれてしまうと、続ければ完治したはずの症状が残ったまま治療を打ち切られてしまう可能性があるのです。

 

軽い追突事故だと、相手側の保険会社などから「嘘ではないか?」と疑われる

信号待ちや渋滞中などでの軽い追突事故でも、むちうち症状は起こりえます。ですが、相手側の保険会社は「軽い事故でむち打ち症なんておかしい」「軽い追突事故だったのに、こんなに治療が長引くなんて、嘘をついているのでは?」と疑いをかけてくることがあります。

これには保険会社なりの言い分があるのですが、それでも保険会社は医師ではないため、本来治療終了の判断はできませんそもそもあなたの体の状態や症状を直接見ている訳でもありません。医師が治療の継続が必要と判断すれば、治療は続けられるのです。そのためにも、医師がしっかりとあなたの症状を把握できている必要があります。

 

むちうち症は自覚症状のみのことが多い

むちうち症状は、レントゲンやMRIなどの画像では明確な損傷が見受けられないことが多い症状です。神経の圧迫などが見られない場合の診断の決め手は、あなたの自覚症状のみとなります。

 そのため、医師に症状がしっかりと伝わっていないと、軽い症状だと受け取られ、治療が早々に打ち切られてしまうことにもなりかねないのです。

 

医師の診断書がないと自賠責保険が使えない

事故当日は体が興奮状態のため、むち打ち症状に気づかない(症状が発症しない)ケースがよくあります。ですが、事故から2~3日後や1~2週間の間に様々な症状が現れます。

理想は事故当日に、痛みがはっきり出ていなくても、念のため、病院(救急や整形外科)を受診し、少しでも違和感や気になる症状があれば、はっきり伝えておくことをお勧めします。

「事故当時と言ってることが違う」などと、相手側の保険会社に怪しまれることを避けるためにも、早めに受診しておきましょう。保険関係は、診断書が重要視されますので、MRIなどが撮れる設備が整った病院で、詳しい検査を行っておくことをお勧めします。

 

治療の継続や後遺障害等級の認定にも医師の判断が必要

治療の継続や痛みが残ってしまった場合の後遺障害等級の審査にも、医師の診断が鍵を握ります。医師が「治癒」や「症状固定(症状が一進一退でこれ以上良くならない)」と判断した場合は、治療が終了となり、保険会社による治療費の支払いも打ち切られてしまいます。

ですがもし、まだ症状が残っている場合は、後遺障害等級の認定を申請し、審査を受けることができます。例えば、むち打ち症に関係する、一番低い14級9号の認定基準は以下の通りです。

 

【14級9号の認定基準】
・事故直後から継続した入通院がある(半年以上を目安)
・痛みや痺れなどの症状が変わらず継続している
・神経学的所見がある(ジャクソンテスト、スパーリングテストなどで陽性判定が出ている)

 

後遺障害診断書を書いてもらう時に、これまでの診察で話してきた伝え方次第で、「軽い症状」と受け取られていると認定されない可能性が高くなります。正確に痛みが伝わるよう、日頃から具体的に症状が伝わるように工夫しましょう。

 

よくあるむち打ちの症状

 

痛みを抱える女性

 

むちうち症状は、時間の経過とともにハッキリしてきたり、痛み方や発生している箇所が増えてきたりすることがあります。

 

首の痛み

「頸椎捻挫型」といって、むちうち症状の7割~8割を占める症状と言われています。首を寝違えた時に似た痛みや腫れ感、肩や背中の凝りや張りを強く感じることもあります。

 

腕の痺れ

首の周りの神経根が圧迫されていると、腕の方へと痺れが生じます。後遺障害等級の12級の認定基準では、脊髄や神経根の明らかな圧迫が画像所見や神経学的検査で認められることが必要になります。

 

頭痛、吐き気、めまい、耳鳴り

バレリュー症候群という、衝撃などによって起こる自律神経失調症に多くみられる症状です。交感神経・副交感神経のバランスが乱れて、頭痛や疲れやすくなるなど、様々な症状を引き起こす場合があります。

 

不安症、イライラ、不眠

脳髄液減少症(低髄液圧症候群)といった、事故の衝撃で脊髄内が圧迫され、髄液が硬膜から漏れ出てしまうことで起こる症状です。初めは頭痛だったのが、イライラや不眠、頭の重さを感じる、天候の変化に体調が左右されるなど、症状は複雑に起こります。

また、むちうちは見た目に表れにくいため、周囲から理解されにくい症状です。日常生活が思うように行かないストレスも溜まります。「いつ治るのかな」などの不安感に襲われることで、不眠へとつながる可能性もあります。

 

統計で見る「むち打ち症状」が出るまでの時間

 

むち打ち症状が出るまでの期間

むちうち症状が出るまでの時間は、事故の衝撃の度合や追突された時の状況、体の状態などから個人差があります。一般的には2~3日以内に症状が現れ、2週間以内には全ての症状が出そろいます。

むち打ち損傷ハンドブック第3版では、時差で痛みを発症した人の割合を示しています。

 

負傷してからの経過時間 症状を自覚した人の割合
6時間 65%
24時間 27%
72時間 8%

(参考:むち打ち損傷ハンドブック第3版

最初に痛みを感じなかった人もいれば、徐々に痛みが強く感じたり、初期にはなかった症状が増えて行くことも珍しくありませんので、上手く伝えないと「当初と違うことを言っている」「症状が一貫していない」などと、受け取られかねないよう気を付ける必要があります。

 

失敗しない医師への伝え方3つのポイント

整形外科へ通い始めた当初から毎月、医師は保険会社に診断書を提出しています。そのため、治療費の打ち切り回避や後遺障害等級の認定では、診断書に記載された症状の程度が要になります。どんなことに気を付けながら、医師とコミュニケーションを取ったほうが良いのでしょうか。

 

1.医師は客観的にしか見ていないと考えるべき

医師は、あなたが伝える言葉から推測して診断を出しますが、大雑把に「痛い」を繰り返すだけでは判断材料に乏しくなってしまいます。また、感情面は含んで診断はしてくれませんので、「辛い辛い」と訴えるのではなく、自分の症状を客観的で具体性を持って伝えると良いでしょう。メモを書いて持っていくのも得策です。

痛みのレベルを5つの伝え方で分けてみました。

1:「我慢できない痛みです」
2:「かなり痛くて常に痛みを感じます」
3:「痛いです」
4:「違和感があります」
5:「痛くないです」

上記を、自分の痛みに当てはめると、整理しやすくなるのではないでしょうか。

 

2.「良くなった」の言葉は慎重に

診察時に調子を聞かれた時、「良くなった」の言葉は、慎重に使いましょう。表面的な凝りが和らいだけど、首の深部の痛みは変わらないという場合、ほんの少しだけ軽くなったと感じて「前より良いです」と言ってしまうと、医師はむちうち症状自体が、大幅に改善したと受け取ります

ですので、根本的な痛みに注視して、そこに変化があるのかどうかを考えてみてください。通い続けても変化がないのは、医師に気を使ってしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、自分の体のことを考えて、はっきりと「変わりがありません」と伝えましょう

 

3.具体的に伝えすぎてもNG

何もしなくても常に痛いのか、動作を行ったときに痛いのかなどで、医師の受け取り方が大幅に変わります。より細かく伝えようとして、「横を向くと痛い」と伝えると、動作時だけに起こる症状として記録されかねません。

重要なのは、安静にしている、または何もしていない状態で常時痛みや症状があるのかがポイントです。

その場合は、余計な症状はあえて言わずに、まとめて首の痛みとするという選択も必要でしょう。もし、強調して伝えたい場合は、「安静時も常に痛いのに加えて、さらに横を向くと痛みが強くなります(腕に痺れが走ります)などと、一番言いたいことに、プラスして伝えると適度に具体的になります。

 

痛みがあるのに、治療を打ち切られないために注意すること

治療の打ち切りは、精神的、肉体的、金銭的にもダメージを被ることです。治療を継続すれば改善したはずの損傷が残ってしまうこともあるので、早期に打ち切られてしまわないためにも以下のことに気を付けて通院しましょう。

 

定期的に通院する

医師に許可を得て、整骨院を主として治療に通っていたとしても、整形外科での受診は1カ月に1回は行きましょう。医師による経過観察ができていない状態では、打ち切られてしまいかねませんし、後遺障害等級の審査も申請できない可能性もあります。

 

一貫性のある説明をする

重要視されるポイントは、連続性と一貫性です。「何もしていなくても、常時痛みがあるのか」や「痛みがある箇所は変わらないのか」というところ。先日は痛みが減ったと言っていたのに、また痛いと言ったり、違う箇所が増えたり減ったりという話が多いと、医師の所見が定まりにくくなり不利になる可能性があります。

 

初めての交通事故で何もわからずお困りの方は、ドリーム接骨院へ

初めて追突事故に遭った方は、むちうち症を経験している人は少ないと思います。なかなか理解されにくい症状ですが、経験豊富な当整骨院では、症状の辛さやその不快感がどこから起こるのかなど神経系の理解も深いため、よりしっかり治すことが可能です。自賠責保険適用での治療も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。