ムチ打ち症で毎日がツライ!早く治す治し方とは?

 

首を痛める女性

 

交通事故でよくある症状「ムチ打ち症」。とは言え、症状は首や肩の痛みから、頭痛やめまい、背中の痛み、手足の痺れ、不眠症や不安障害まで、多岐に渡ります。

同様に、同じムチ打ち症でも、軽いものから重度のものまで、そのレベルは様々です。3ヶ月以内で完治するものから、半年、年単位で苦痛に悩まされ、後遺症が残ってしまう方も少なからずいるのが現実です。

そんな厄介なムチ打ち症を、少しでも早く治して、元の生活に戻れるよう、病院や整骨院での治療と自宅ケアを組み合わせた、ムチ打ち症の治し方をご紹介していきます。

 

交通事故のケガやムチ打ち症は何科?どの病院が専門?

 

交通事故

 

ムチ打ち症の場合、診断・投薬は整形外科を受診する形になります。それ以外の施術やリハビリに関しては、接骨院でも保険適用で通院できます。

ただ、注意が必要なのは、交通事故によるムチ打ち症の治療は、かなり特殊で専門性の高い分野だということです。どういうことかと言うと・・・

 

1.他の怪我と比べると交通事故の患者数は少ない

愛知県は交通事故の多いワースト都道府県の常連ですが、その人身事故件数は年間2.5万件〜3.5万件です。(愛知県警HPより)例えば、接骨院の場合、少ないところだと年間4人しか交通事故の患者が来ていないところもあります。

 

2.交通事故で体が受ける衝撃はとても大きい

例えば、時速60kgで壁に追突する事故を起こした場合、その衝撃は5階建てのビルから車ごと落ちたのと同じレベルになると言われています。そのため、表面的には目立った怪我はなくとも、それぐらい体は衝撃を受けているのです。

 

3.交通事故専用の保険が適用となる

交通事故によるムチ打ち治療の大半は、いつもの健康保険ではなく、自賠責保険を使って行います。医療機関がやりとりする相手も、営利企業である損保会社が中心となるため、対応や手続きの流れが大きく異なってきます。そのため、煩雑な手続きを理由に交通事故の診療を控える整形外科もあるほどです。

いずれにしても、病院(整形外科)や接骨院でも、ムチ打ち治療が得意なところ、経験が豊富なところもあれば、そうでないところもあるのです。

 

病院や接骨院などでのムチ打ち症の治し方・治療方法の比較

 

病院や接骨院では、治療の理論も異なりますし、具体的な治療方法や扱う機器も異なります。では、交通事故によるムチ打ち症の場合、どんな治し方があるのでしょうか。病院と当接骨院との治療方法の違いを見てみましょう。

病院・治療院 治療方法
①整形外科

湿布、痛み止め、コルセット

電気、牽引、運動療法

②鍼灸院 鍼、お灸、電気
③ドリーム接骨院

神経系を整える治療法に特化

・トルクリリース・テクニック

・ニューロ・オリキュロセラピー

・アクティベーター・メソッド

整形外科でのムチ打ち症治療

整形外科では、医師による診断と薬の処方などをしてもらえます。医師の診断書がなければ、自賠責保険も適用されないため、受診は必須です。

リハビリ科がない場合は、痛み止めや湿布といった、痛みを感じにくくする処方に加え、患部を固定するコルセットといった対処療法が施されます。

リハビリ科がある場合は、患部に電流を流すことで血流を促進させ、筋肉や神経の痛みを緩和させる「電気療法」をしたり、首を専用機器で引っ張り、骨と骨の間隔を広げ、神経根や椎間板への圧迫を軽減する目的で使われる「頚椎牽引」などがあります。

また、理学療法士の指導による運動療法で、筋肉の柔軟性や関節の機能の向上を図ります。

 

鍼灸院でのムチ打ち症治療

東洋医学の観点からの治療を行います。「経穴(けいけつ)」というツボに、はりを刺したりお灸をしたりして刺激し、自然治癒力を引き出します。

 

ドリーム接骨院でのムチ打ち症治療

ムチ打ち症は、筋肉の痛みより、神経系の損傷や乱れを原因とした痛みの方が根強く残ります。その場合、血流を促進させる治療法よりも、神経の圧迫や乱れに直接働きかける治療法を行うことで、早くムチ打ち症を改善することができます。

当院では、次の3つの技術で、神経系の乱れに直接アプローチしています。

 

トルクリリース・テクニック

インテグレーターという、FDA*から認可された医療機器を使い、痛みなく安全、かつ効果的に脊髄の神経の乱れを整えていきます。カイロプラクティックの技術です。(*日本の厚生労働省にあたる、アメリカの政府機関のこと)

 

ニューロ・オリキュロセラピー

専用機器を使い、神経の周波数の乱れを整える治療法です。耳介に7つある『神経終末』という、神経の末端部分に微弱電流を流し、乱れた神経を整えていきます。その効果は、WHO(世界保健機構)から350種の症状に対して有効性が認められています。

 

アクティベーター・メソッド

アクティベーターという専用機器を使い、神経の流れに直接働きかける治療法です。神経の命令が体全体に伝わりやすくなり、スムーズな体の動きを可能にし、バランスの取れた自律神経と正常な筋肉の動きを取り戻します。

 

自宅でのムチ打ち症のセルフケア

 

ストレッチをする女性

 

ムチ打ち症を早く改善するために、自分でできることはあるのでしょうか?ムチ打ちのセルフケア方法を4つご紹介します。

 

はじめに -セルフケアを行う場合の注意点-

ムチ打ち症の初期の段階では、動かさないように安静にしていてください。また、首周りは血管も多い部分ですので、自分でマッサージしたりするのはやめましょう。首以外を自分でストレッチする場合も、無理をしないのが鉄則。痛みがない範囲でやさしく行ってください。

 

1.冷やす(アイシング)

アイシングの場合

・氷を水で濡らして角を取ります。
・ビニール袋やアイスバックに入れ、空気を抜き、袋の口を縛ります。
・患部に直接15~30分当てて冷やします。

 ※注意
保冷剤は凍傷を起こす場合があるので、必ず氷で行ってください。
アイシングする期間は、一般的には炎症が広がりやすい2~3日といわれています。

 

2.ムチ打ち症の痛みを軽減する寝方

首に負荷がかからないように、寝返りを打ちやすくするとよいでしょう。仰向け時と横向き時で、首の骨の高さを同じにすると負担が減ります。

寝返りを無意識にすることで、体が固まるのを防いでくれます。

 

3.ストレッチ

ムチ打ち症の場合、プロであっても知識や経験の乏しい人が首をストレッチしてしまうと、悪化する可能性が高いです。そのため、自分で首をストレッチするのはやめましょう。

<胸の筋肉ストレッチ>

大胸筋と小胸筋を開くストレッチをすることで、猫背になりやすい姿勢を広げ、下がりがちな首の角度を正しく保つよう働きかけます。

やり方

1.壁に片手の手のひらを当てる
2.ゆっくり呼吸し、胸の筋肉が開くのを感じながら体と壁が垂直になるくらいに伸ばしていく
3.反対側も同じように開いていく

 

4.メンタルケア

辛い症状を抱えていると、精神的にもとてもストレスがかかります。そんな中、加害者や保険会社の担当者の対応が悪かったり、仕事の遅れや周りの協力が得られなかったり、症状の改善が見られなかったりする場合は、さらに精神的負担が重なります。

こういった心の負担やトラウマは、症状の改善の妨げにもなりますので、味方となってくれる専門家を頼ったり、家族や友人、パートナーに心の内を伝えて、支えになってもらうと良いでしょう。

 

まとめ:ムチ打ち症状を長引かせずに早く治す方法

 

ムチ打ちを発症したばかりの頃は、とにかく首を動かさず、安静にすることが第一。自分で首のストレッチをするのはNGです。痛めた筋肉や靭帯などの首周りの組織の修復に努めます。冷湿布や氷のアイシングで、炎症を抑えることは有効です。

ムチ打ち症治療に特化している病院や治療院であれば、特殊な治療機器を使って、初期段階から本格的な治療を行うことができます。ムチ打ち症は、単に筋肉や靭帯の損傷だけにとどまらず、神経系の乱れも影響しているため、そういった治療を行える所がおすすめです。

逆に、治療をしても改善が見られない場合は、早めにセカンドオピニオンとして交通事故の治療経験が豊富なところを受診するようにしましょう。