むちうちに効果的な湿布とは?湿布以外のセルフケア方法も紹介

首を痛める女性

むちうちを治療するためは、基本的には定期的に病院や整体院に通う必要があります。

しかし、できるなら日常生活の中で痛みを少しでも緩和したいものですよね。むちうちの痛みを和らげるために、普段の生活でも使いやすいのが湿布です。湿布にもさまざまな種類があり、それぞれ貼るタイミングや効果に違いがあります。

今回の記事では、むちうちの湿布ケアや湿布以外のケア方法について解説します。むちうちのケアに湿布を使いたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

むちうちの主な症状

首を痛める男性

むちうちの主な症状は下記の通りです。軟部組織の損傷によって、これらの症状が現れやすくなります。

  • ・腕・背中の痛み
  • ・首や肩のこり
  • ・吐き気
  • ・倦怠感
  • ・頭痛
  • ・手足のしびれ など

痛みの現れ方は個人差があるので、湿布を使いたい場合は痛みの出方をよく見ながら使っていきます。また、むちうちを患ったタイミングによっても湿布の使い方は異なるので、使い分けが必要です。適切なタイミングで、通院先から処方された湿布を使っていきましょう。

 

むちうちに湿布ケアをしても大丈夫?

むちうちに湿布ケアをしても大丈夫?

湿布には、消炎鎮痛剤が含まれています。名前の通り、炎症を消して痛みを鎮めるのが主な効果です。

湿布のみでのむちうち治療はできませんが、痛みや炎症を和らげる効果が期待できます。用法と容量の説明を事前に把握したうえで、日常的な痛みのケアとして湿布の使用は有効です。

むちうちの治療では、定期的な通院を続けながら、日常生活の中で適切なタイミングで処方された湿布や塗り薬(もしくは飲み薬)を使っていきます。

 

使える湿布の種類

使える湿布の種類

湿布には、白色のハップ剤と茶色のテープ剤、冷湿布と温湿布があります。症状を見ながら、各々の湿布によって貼るタイミングをよく見極めるのが肝心です。

湿布にはそれぞれ効果・効能に違いがあるので、炎症や痛みによって使い分けていけばむちうちの痛み緩和が期待できます

患部を温めて痛みを和らげるか、冷却して炎症を鎮めるか、目的を考えて使っていきましょう。この章では、むちうち緩和に有効な湿布について解説していきます。

 

ハップ剤(白)

白色で、水分が多く含まれている湿布はハップ剤です。

薬が作用する時間がおよそ3~4時間と短いので、あまり長時間貼り続けていても効果は持続しません

それ以上長く貼ると、患部に熱がこもって蒸れてしまい、貼った部位にかぶれが出来る恐れがあります。

そのため、時間をよく見ながら貼るのが必要です。午前・午後・夕方・夜間の各時間帯で、ハップ剤を交換する時間をあらかじめ決めておけば、貼り続けてかぶれる心配は減ります。

 

テープ剤

テープ剤は、ハップ剤よりも長時間貼り続けられます。色は茶色で、厚みが薄いのが特徴です。

ケトプロフェンとロキソプロフェンの成分が含まれており、とても鎮痛作用に優れています。なかなかはがれにくい湿布なので、就寝前につけても安心です。10時間ほど効果が持続するので、ハップ剤以上に鎮痛効果を期待できます。

特にむちうちの痛みが強く現れている時期は、担当医に相談してどのような湿布が適切か相談しておきましょう。

 

冷・温湿布

ハップ剤の中には、冷湿布と温湿布があります。それぞれ、下記のような効果・効能を持ちます。

  • ・冷湿布:メントール成分によって患部を冷却する。炎症を冷やして抑えるために効果的である。
  • ・温湿布:唐辛子に含まれるカプサイシンの成分によって、貼った患部を温めてほぐす効果がある。

これらの湿布は、炎症の強い急性期と痛みが落ち着いてきた慢性期でうまく使い分けをすれば、むちうちによる首の痛みを和らげる効果が見込めます。

 

湿布をはがれにくくするには?

湿布を剥がれにくくするには

仕事や家事・育児と忙しく、湿布がはがれてしまう可能性もあります。湿布をはがれにくくするには、サージカルテープや固定用のシートが便利です。

特に、寝返りではがれやすくなるので、就寝前はテープで湿布を固定しましょう

皮膚に傷や湿疹があったら、そこには湿布は貼りません。貼る前に患部が濡れている場合は、しっかりと水分を拭きとってから貼りましょう。あらかじめ患部を清潔にしておけば、湿布によるかぶれを予防できます。

湿布を貼るタイミング

湿布を貼るタイミング

湿布選びに関して、急性期と慢性期では選び方に違いがあります。受傷後の炎症の度合いや痛みの具合によって、湿布の適切な使い分けが必要です。

湿布にもそれぞれ効果と効能があるため、特徴を考えながらの湿布の使い分けによって痛みの緩和が期待できます。

この章では、急性期と慢性期にどのような湿布を使えばいいのか解説します。タイミングと状態によって湿布を上手に使い分けて、むちうちの辛い痛みを少しでも和らげていきましょう。

 

むちうちを患った直後(急性期)

急性期は炎症が強く出るため、患部を冷やすのを優先的に考えます。そのため、メントールによる冷却効果のある冷湿布を使用します。

可能であれば、事故直後などで炎症が強い時期に湿布よりも氷を使ったアイシングの方が効果的です。

アイシングは、ポリ袋や氷のうに氷を入れて、それを患部に当て続けて冷やす方法です。強い炎症を冷却させるために、冷湿布とアイシングの2通りのやり方がありますが、自分に合った方法で行いましょう。

 

むちうちが落ち着いてきた頃(慢性期)

慢性期は、だいぶ痛みが落ち着いてきますが、ときとしてむちうちの痛みや症状が強く現れる場合があります。

その際は、カプサイシン成分が含まれている温湿布で患部をゆっくりと温めて安静にするのが大切です。

もしくは、ホットタオルを用意して首に当てながら温める方法も効果が見込めます。ホットタオルは、電子レンジもしくはお湯を使って簡単に作れます。入浴時に湯船につかってリラックスしつつ患部を温めてほぐすのも効果的です。

 

湿布以外のむちうちのケア方法はある?

湿布以外のむち打ちケア

湿布以外にも、むちうちをケアする方法はあります。しかし、あくまで無理のない範囲で行うやり方が大切です。首の痛みが少し落ち着いてきたら、ゆっくりと行っていきます。セルフケアをやり過ぎると、痛みがさらに悪化してしまう場合もあるので、無理のし過ぎはよくありません。

ときには、首を休めて体をいたわる時間の確保も必要です。自分の生活リズムに合わせて行いましょう。この章では、湿布以外のむちうちケアについて解説します。

 

ストレッチをする

首の痛みを改善するためのストレッチをして、むちうち症状の改善も見込めます

しかし、受傷直後の急性期はとにかく安静にする必要があるので、ストレッチはできません。あくまでも、ストレッチをする場合は痛みがある程度おさまった慢性期に行いましょう。

慢性期であっても、痛みを強く感じたり症状が現れてしまう場合は無理にストレッチをする必要はありません。少しでも違和感を感じたら、ストップして患部を安静にされましょう。

 

安静にする

痛みや症状によって動くのも辛いときは、無理をせずに安静にする時間を優先させましょう。

アイシングやホットタオルの使用、もしくは状態に見合った湿布を貼付してゆっくりと休むのが必要です。安静にしながら、好きな音楽を聴いたり本を読んだりと、心身ともにリラックスさせる時間は大切にしてください。

日々むちうちの痛みと戦いながら治療を続けていくのは、とても辛いものです。ときには一息付ける時間を確保しましょう。

 

むちうちの状態をよく見て湿布を使おう

むちうちは首の捻挫なので、基本的には接骨院などでの専門的なむち打ち治療が必要です。湿布のみでは治療はできません。

しかし、辛い痛みで日常生活に大きな支障をきたさないためにも、湿布のケアは有効です。痛みの度合いや湿布の種類をよく見ながら、うまく使い分けていけば痛みの改善が期待できます。

もしも湿布の使い方や効果・効能に関して疑問があれば、通院先へ相談してください。

むちうちの日常的なケアに、湿布を大いに役立てていきましょう。