もしもこどもが交通事故にあったら…ケガの治療と慰謝料について解説
「通学途中や遊んでいる最中に車と接触してケガをしてしまった」
「こどもと車で出かけた際に追突事故に遭った」
などこどもが関係する交通事故に遭った場合、こどものケガの治療を第一に考えるはずです。
こどもは上手に自分のケガの状態が伝えられず、思うような治療が受けられないこともあるので、治療が必要な場合は必ずケガを完治させましょう。
交通事故にこどもが遭った場合の治療について詳しく解説します。
目次
こどもが交通事故でケガを負ったら治療はどうする?
交通事故はどのような状況で起きるかわかりません。
大人であっても交通事故に遭った場合、冷静な対処ができないので、子どもであれば事故の状況やケガの具合を伝えることが難しいです。
もしも交通事故に遭い、我が子がケガを負ってしまったら?また目立った外傷などは無いけれど、本当にケガをしていないか心配な場合、病院に行くべきか悩むでしょう。
子ども自身が症状を伝え、病院で治療を受けるべきか判断するのは難しいです。
交通事故に遭った場合、まずは病院へ行きましょう。
ケガをしていればまずは治療を最優先、治療後の対応は後から落ちついて行ってください。
こどもが交通事故に遭う事例
こどもが交通事故に遭うような事例は頻繁に起きてはいけませんが、どのような事故に遭いやすいのか知っておくのは大切です。
事例を知り、こどもに注意をするのも、交通事故に遭わないための方法になります。
歩行中に自動車と接触
こどもの死亡事故の1位は交通事故であり、1~14歳までの死亡原因の1位となっています。
特に通学途中で自動車と接触してしまう事故が多く、歩道を歩いているときに自動車と接触してしまう場合が多いです。
未就学児童については約6割、小学生は約5割を占めます。
集団登下校や学校・家庭における注意喚起を徹底していても、こども・自動車双方の不注意による事故が後を絶ちません。(参照:内閣府(子どもの交通事故の状況))
信号待ちなどで自動車と接触
信号待ちをしているこどもに自動車が飛び込んできて、こどもがケガをしてしまうというニュースを聞きます。
自動車運転手のハンドル操作の誤りなどが原因の大半であり、こどもは避けられずに大けがをする、最悪の場合死亡事故に繋がる可能性が高くなります。
こどもが気をつけているだけでは避けられない事故です。
親などが運転する自動車が衝突事故に遭う
親の運転する車が対向車や後続車と事故を起こしケガをしてしまう場合も、こどもの交通事故の原因の1つです。
親の運転操作ミス・対向車や後続車に追突・親が運転する自動車が歩行者と接触してしまうなど、さまざまな原因があります。
ケガをしないためには、チャイルドシート・ジュニアシート・シートベルトの着用をしましょう。
交通事故にあったらこどもを病院に連れていく?
交通事故にこどもが遭った場合、大きなケガがなければ病院に行かなくても大丈夫ではないか?そう思う方もいるかもしれません。
ただ、たとえ外傷が見られず、こども自身も大丈夫だと言っていても必ず病院へ連れていき診察を受けましょう。むち打ち症のように後日が痛みが出てきたり、脳内出血やカラダの内部が損傷している可能性もゼロでは無いからです。
追突事故などは後日痛みが出てくることもある
追突事故などの場合、事故直後は感情が高ぶってしまうので、痛みを感じにくい場合があります。
ちょっとぐらいだから大丈夫と思っていても数日後痛みが突如出てくる可能性があるので、当日(遅くても翌日)に病院へ行きましょう。
1週間程度は痛みを感じたらできるだけ早く病院へ連れていくようにしてください。
交通事故の損害賠償請求をする場合、後日交通事故の後遺障害を訴えても、事故直後に診察を受けていないと認められない場合が多いです。
大人のように痛みを伝えられない
言葉がしゃべれない乳児や、語彙力の足りない幼児の場合、上手に痛みを伝えられません。
見た目やこどもの様子だけで判断をするのは危険です。
興奮状態やいつもと違う環境で周囲の大人に質問をされてしまい、痛みがあっても伝えられない場合もよくあります。
レントゲンやMRI、CTなどでカラダの内部まで検査し、医師の診察をきちんと受け、ケガなどを見逃さず適切な治療を受けられるようにしましょう。
こどもが交通事故でケガにあった場合の注意点
こどもが交通事故の治療を受ける場合の注意点・治療方法・損害賠償について紹介します。事故直後すぐに必要となるものではありませんが、冷静な判断ができないと見過ごしてしまう場合もあるので、もしもの時のために覚えておきましょう。
治療費
加害者がいる場合の交通事故は、ほとんどの場合が、加害者側の任意保険会社から病院に直接治療費が支払われるので、窓口でこどもの治療費を支払う必要はありません。(相手が無保険車やひき逃げなどの場合を除く)
病院で治療を受ける際は、受付をする際に必ず「交通事故に遭ったので治療を受ける」ことを伝えましょう。
治療費は立て替えて後日請求するケースもあります。
病院で治療を受ける前に、保険会社に◯◯病院で治療を受けることを伝え、治療費の支払について確認をしてください。
治療方法
病院では、医師による診断や痛み止めの薬の処方が行われます。リハビリのある病院の場合、理学療法士が電気治療や牽引治療などを行うケースもあります。
また、接骨院では、特殊な手技による施術や特殊な器具、電気治療器を使った治療を受けることができます。交通事故やむち打ち症に特化した治療を行っている接骨院もあります。接骨院を通院する場合も、自賠責保険を使って治療を受けることができます。
交通事故によるケガの中でも、むち打ち症のような症状の場合、「完治の状態を判断しづらい」といわれています。
こうした場合は、完治とする代わりに慰謝料を請求するなども可能です。
示談金
示談金とは、被害者が損害を受けた金額を被害者・加害者が合意し、加害者側が支払うお金です。
こどもの場合、休業補償はありませんが、治療費や慰謝料などの請求は可能です。
示談金の内訳は以下の通りであり、保険会社を通じで話し合いを進めることになります。
- ・治療費(入院費、通院費など)
- ・通院交通費
- ・慰謝料(精神的苦痛に対する損害賠償金、通院期間や日数に応じて変動)
こどもが事故に遭ったら必ず病院で診察を!
こどもが交通事故に遭った場合、事故の大きさやケガの具合も大事ですが、病院で診察を必ず受け、治療が必要な場合には必ず治療をしましょう。
こどもが交通事故の状況やケガの状態を上手く伝えられない場合もあるので、医師などの判断によって完治とされるまで治療をしてください。
通院費用や治療方法など、不安に感じることがあれば、保険会社やドリーム接骨院などへの相談をおすすめします。