バイク事故にあって首を痛めたらどうする?治療方法と損害の請求について解説
バイクの事故に巻き込まれると、軽度な事故であっても後遺症が残りやすくなります。
乗用車の追突事故よりも、重傷を負う確率が高いのがバイク事故の大きな特徴です。事故直後に大きな痛みがなくても、あとになって重症化する可能性は高いといえます。
バイクは運転者がヘルメットを着用しているため、事故発生時の首への衝撃は決して軽くはありません。
今回の記事では、バイク事故の特徴や、後遺症になりやすいむちうちの症状等について解説します。
目次
バイク事故の特徴
バイク事故の主な特徴は、頭部の外傷や骨折など大怪我になりやすい点です。特に、単独転倒と交差点での右折事故が最も多いといわれます。ケガをしやすい体の部位は、頭部が一番多く、次いで胸部や頸部です。
バイク事故が発生しやすい時間帯は、早朝または夜間帯が中心です。ヘルメットで視界が狭くなっているうえ、暗くて周囲が見えにくくなっているのも原因といえます。
さらに、運転者が装着しているヘルメットの重みによって、頭や首への負担は乗用車の事故以上に大きくなります。事故の大きさを問わず、むちうち症や頭部外傷による後遺症が残りやすいのも特徴です。
バイク事故にあった直後はどうする?
バイク事故に遭ったら、痛みの有無にかかわらずすぐに救急車を呼ぶか、整形外科を受診して検査を受けるのがとても重要です。特に頭や胸を強打した時や違和感がある時は、命にかかわる場合もあるため早めに受診が必要です。
事故当日に痛みが出るとは限りませんが、先々どのように症状がでるか分からないので整形外科を受診してレントゲン・MRI検査を受けましょう。診察と検査から医師からの診断を受けて、今後の治療の方針について伝えられるのが受診時の主な流れです。
バイク事故後は、とにかく焦らずに救急車の要請か医療機関の受診が重要となります。
バイク事故で首がむちうちになる原因
バイク事故での転倒や衝突で、首に強い衝撃がかかることがあります。首周辺の筋肉や首の骨周囲にある靭帯に負荷がかかることで、首はむちうち状態になります。バイク事故では、運転者がヘルメットをかぶっているため、首にかかる重みは乗用車事故の倍以上です。
むちうちで神経まで大きなダメージを負った場合、首の痛みだけではなく、めまいや手足のしびれを感じる症状も見られます。事故直後はあまり首の痛みや周辺症状が見られなくても、後々になって辛い症状が出る例も少なくありません。
整形外科を受診した際には、医師と今後の治療方針についてよく検討しましょう。
むちうちの主な症状
むちうちの痛みや症状には、それぞれ種類があります。
バイク事故で最も多い頸椎捻挫型のむちうちに次いで見られる症状は、バレ・リュー症候群、神経根症状、脊髄症状です。どの症状においても、首の神経や筋肉が損傷しているのが主な原因として考えられます。医師と相談しながら、慎重に治療を進める必要があります。
この章では、種類別にどんな症状が出るか解説します。
頸椎捻挫型
バイク事故で最も多いむちうち症状が頸椎捻挫型です。
ヘルメットの重さや事故の強度によって、症状の度合いは異なります。首周辺の靭帯や筋肉が、事故の衝撃によって断裂された状態です。名前の通り首の捻挫なので、首を動かすと強い痛みを感じます。ほかには、首や肩のこりや頭痛、めまいが起こる場合があるタイプです。首や肩の可動域が制限されてしまうので、日常生活で支障が出やすくなります。
この症状の場合は定期的な通院・リハビリと、日常生活での安静で症状の改善が期待できます。むちうちの治療中は、バイクを含めて車両の運転は控えた方が賢明です。
バレ・リュー症候群
自律神経が損傷したために、頭痛やめまいなどの症状が現れることがあります。
場合によっては、うつ病のような精神疾患にもつながり日常生活に支障をきたすことも。めまい、顔のほてり、継続的な耳鳴り、後頭部の頭痛、イライラ感、吐き気など、自律神経の不調によってさまざまな症状が見られるのがバレー・ルー症候群です。
服薬治療やブロック注射、消炎鎮痛剤による治療も必要によって施されます。医師の指示に従って、無理のない治療や投薬を進めていくのが大切です。
神経根症状
事故の後遺症として、首の痛みのほか、腕のしびれ、頭痛、顔面の痛みなどが症状として見られます。バイク事故で首が強い衝撃を受け、頚椎がゆがんで脊髄に近い部分にある神経根を圧迫するために生じるのがそれらの症状です。頸椎捻挫型と同様、バイク事故によるむちうち症状の中でもよく見られる症状です。
ほかのむちうち症状と同じく、首の安静と定期的な通院治療を続けていく必要があります。慢性化しないためにも、首を大事にいたわりましょう。
脊髄症状
むちうちの中でもかなり重症なケースです。歩行障害などの後遺症が残る事も見られます。バイク事故で大きな転倒やケガがあった場合、激しい頭痛やめまい、耳鳴りや視覚障害などの二次的な症状が現れる可能性も考えられます。脊髄症状の度合いが重い場合は、入院での治療が必要です。
日常生活では首の安静を心がけるようにして、医師に従った定期的な治療を続けるのが必要不可欠です。無理やりにでも首を動かすと、さらに症状が悪化して治療が長引いてしまいます。診断や検査を適宜受けて、慎重に経過を見ながらの治療をしていきましょう。
バイク事故にあった場合に請求できる賠償金
バイク事故に加害者がいる場合、事故によって治療にかかった費用や慰謝料を請求できます。医師の診断書や各種証明書など、それぞれに書類が必要です。治療費、休業損害、入・通院の慰謝料、後遺障害慰謝料の4つが請求対象となります。
この章では、バイク事故で請求できる賠償金についてそれぞれ解説をします。
治療・通院にかかる費用
バイク事故によるケガの治療にかかったお金、電車・バスの乗車料金や自家用車でのガソリン代なども、請求対象です。
ただ、治療費は保険会社が病院へ支払っているケースが多いので、自費で診療をした分を請求するパターンはほとんどありません。
通院費は、自家用車のガソリン代や公共交通機関を使った通院にかかる費用を指します。しかし、タクシー代や新幹線で通院した費用は認められない場合もあるので、事前に確認が必要です。
休業損害
バイク事故で負ったケガの治療によって、会社を休業せざるを得ない場合、そのせいで収入が減ったら申請ができます。もしも収入の減額がないのであれば、例え休業していても休業損害の申請はできません。
仕事をしていない専業主婦でも休業損害の申請対象となります。その場合は、あらかじめ費目が計上されているか確認しておきましょう。
入通院慰謝料
バイク事故で入院・通院を余儀なくされた場合に生じる精神的・肉体的な負担や苦痛に対する慰謝料が入通院慰謝料です。入院や通院の期間に応じて、算出される金額に違いがあります。
バイク事故によるケガや随伴症状の度合いが大きければ、それに伴って金額も大きくなる可能性があります。保険会社に確認を取り、入院・通院を証明する書類を準備しておきましょう。
治療をしてもケガによる後遺症が残った場合は、後遺障害慰謝料の請求をします。
後遺障害慰謝料
事故によって後遺症が残った場合には、後遺障害慰謝料ができます。認定された障害の等級によって、慰謝料の金額が異なります。交通事故の場合、後遺障害等級は14級9号か12級13号に認定されるケースが多いのが特徴です。診断書やレントゲン検査の結果など、必要書類を提出して申請をします。
交通事故による後遺症で仕事が出来なければ、収入ダウンが考えられます。その場合は、後遺障害逸失利益が請求可能です。
バイク事故で首を痛めたら慎重な治療を!
バイク事故での負傷は、重症になるリスクが大きいのが特徴です。事故にあったら、すぐに病院や接骨院を受診しましょう。受診後に治療が始まったら、焦らず慎重な治療が大切です。日常生活では、できるだけカーラーやコルセットを装着して首を安定させる必要があります。
また、バイク事故によるむちうちでお悩みの方は、ドリーム接骨院までご相談ください。
ドリーム接骨院では、患者の方に寄り添ったお悩みの解決を目指しています。
現在お困りの方や、また後遺症にお悩みの方もぜひ一度お尋ねください。